2024/06/24 22:12

【2023年6月の米国の雇用統計】
非農業部門雇用者数は前月比で20.9万人増加しました。これは市場予想の中央値を下回りましたが、失業率は3.6%(前月:3.7%)と低水準を維持しました。労働参加率も前月と市場予想に一致して62.6%となりました。時間当たり賃金は予想を上回り、前月比+0.4%、前年同月比+4.4%となりました。

2023年7月の米国の雇用統計】
非農業部門雇用者数は前月比で18.7万人増加しました。これは6月の20.9万人を下回りましたが、失業率は3.5%とほとんど変化がありませんでした。

【2023年8月の米国の雇用統計】
非農業部門雇用者数は前月比で18.7万人増加しました。これは市場予想を上回り、前月改定値を下回る結果です。失業率は3.8%(前月:3.5%、市場予想:3.5%)に上昇し、労働参加率も上昇しています。時間当たり賃金は鈍化しており、前月比+0.2%、前年同月比+4.3%となりました。この結果、労働需給の緩和と賃金上昇の伸び鈍化が確認されました。

【2023年9月の米国の雇用統計】
非農業部門雇用者数は前月比で+33.6万人の増加となり、市場予想を大幅に上回りました。失業率は3.8%で前月と一致し、低下を見込んだ市場予想を上回りました。労働参加率は62.8%で、20年2月以来の水準を維持しています。時間当たり賃金は前月比+0.2%、前年同月比+4.2%となり、賃金上昇圧力は緩和しているものの、物価目標と整合的な水準を超えていました。

2023年10月の米国の雇用統計】
非農業部門雇用者数が前月比で+15.0万人の増加となりました。これは前月からの減速で、市場予想(Bloomberg集計の中央値)を下回りました。失業率は3.9%に上昇し、約2年ぶりの高水準です。労働参加率も低下しており、雇用市場の減速を示しています。時間当たり賃金の伸びも鈍化しており、インフレ抑制の観点から金融引き締めを継続する可能性が高まっていました。

2023年11月の米国の雇用統計】
非農業部門雇用者数は前月比で+19.9万人の増加となり、市場予想を上回りました。失業率は3.7%(前月:3.9%、市場予想:3.9%)と前月から低下し、労働参加率は62.8%(前月:62.7%、市場予想:62.7%)と上昇しています。時間当たり賃金も前月比+0.4%と伸びが加速しました。

この結果、雇用者数や失業率、賃金の動向を総合的に見ると、労働市場は堅調な一方で、雇用増加ペースや賃金の伸びは一部鈍化していることが確認されていました。

【2023年12月の米国の雇用統計】
1. 非農業部門雇用者数 :
   - 前月比で+21.6万人の増加(前月改定値:+17.3万人)。
   - 市場予想を上回り、雇用者数の伸びが続いています。

2. 失業率:
   - 3.7%(前月:3.7%、市場予想:3.8%)。
   - 前月から横這いで、市場予想を下回りました。

3. 労働参加率:
   - 62.5%(前月: 62.8%、市場予想:62.8%)。
   - 前月から▲0.3%ポイント低下し、労働供給の回復が一服していることを示しています。

4. 時間当たり賃金:
   - 前月比+0.4%(前月:+0.4%、市場予想:+0.3%)。
   - 賃金上昇圧力が高まっており、FRBの利下げの可能性を低下させています。

この結果、雇用者数の伸びは一部鈍化していますが、賃金上昇圧力が続いていることが確認されています。

【2024年1月の米国の雇用統計】
1. 非農業部門雇用者数 :
   - 前月比で+35.3万人の増加(前月改定値:+33.3万人)と市場予想(+18.5万人)を大幅に上回りました。
   - 過去3カ月の月間平均増加ペースは+28.9万人で、23年通年の+25.5万人を上回っています。

2. 失業率 :
   - 3.7%(前月:3.7%、市場予想:3.8%)と前月から横這いとなりました。
   - 労働需給の逼迫が続いていることを示しています。

3. 時間当たり賃金 :
   - 前月比+0.6%(前月:+0.4%、市場予想:+0.3%)と22年3月以来の水準で、賃金上昇圧力が高まっています。

この結果、労働市場は引き続き力強く、賃金上昇圧力が持続していることが確認されています。

【2024年2月の米国の雇用統計】
1. 完全失業率 :
   - 季節調整値で2.6%と前月から上昇しました。
   - 失業者と就業者は増加し、非労働力人口は減少しています。

2. 有効求人倍率 :
   - 季節調整値で1.26倍と前月から小幅に低下しています。

雇用統計は非農業部門雇用者数が依然として堅調なペースを維持している一方、失業率の上昇や時間当たり賃金上昇率の低下など、全般的に労働市場の減速を示しています。

2024年3月の米国の雇用統計】

1. 非農業部門雇用者数 :
   - 前月比で+30.3万人の増加(前月改定値:+27.0万人)と市場予想を大幅に上回りました。
   - 過去3カ月の月間平均増加ペースは+27.6万人で、23年通年の同+25.5万人を上回っています。

2. 失業率 :
   - 3.8%(前月:3.9%、市場予想:3.8%)と前月から▲0.1%ポイント低下、市場予想に一致しました。

3. 労働参加率 :
   - 62.7%(前月:62.5%、市場予想:62.6%)と前月から+0.2%ポイント上昇しました。

この結果、雇用者数の伸びは一部鈍化していますが、労働参加率の上昇にみられるように労働供給の改善を伴いつつ失業率が低下するなど、労働市場が堅調を維持していることを確認する結果となりました。

2024年4月の米国の雇用統計】
非農業部門の雇用者数が前月対比で+17.5万人の増加となりました。

失業率は3.9%(前月:3.8%)と前月から+0.1%ポイント上昇し、市場予想を上回りました。

労働参加率は62.7%で、前月と市場予想に一致しています。

この結果から、労働市場の減速が示されていることがわかります。

2024年5月の雇用統計】
- 非農業部門雇用者数は前月対比で+27.2万人の増加となり、市場予想を大幅に上回りました。前月の改定値は+16.5万人でした。

- 失業率は4.0%(前月:3.9%、市場予想:3.9%)と前月から+0.1%ポイント上昇し、市場予想を上回りました。

- 労働参加率は62.5%(前月:62.7%、市場予想:62.7%)と前月から▲0.2%ポイント低下し、市場予想も下回りました。

賃金の伸びも加速し、早期利下げの可能性は後退しているようです。 

【2024年6月の雇用統計】
- 非農業部門雇用者数は前月対比で+30.3万人の増加となり、市場予想を大きく上回りました(予想:+21.4万人、前月:+27.0万人)。

- 失業率は3.8%(予想:3.9%、前月:3.9%)と前月から変わらず、市場予想を下回りました。

- 平均時給は前月比で+0.3%増加し、市場予想と一致しました(前月:+0.2%)。

- 労働参加率は62.7%で、前月と同じ水準です(前月:62.5%)。

これにより、米国の雇用市場は引き続き予想を上回っており、高金利と物価高による経済への影響を弱めていることが示されています。

ただし、インフレ圧力が根強く続くリスクがあるため、米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策に関して慎重な姿勢を保つ可能性が高いです。