2024/06/24 21:34

【2023年6月の米国のADP雇用統計】
民間企業は49万7000人の雇用を増やしました。これはエコノミスト予想の中央値を2倍以上上回る成果であり、1年以上ぶりの最大増加ペースです。増加は建設、貿易・運輸、娯楽・ホスピタリティーなど広範な分野で観測されました。一方で、同じ職にとどまった労働者の賃金伸びは減速しており、前年比で6.4%増加しています。

【2023年7月の米国のADP雇用統計】
民間企業は32万4000人の雇用を増やしました。これはエコノミスト予想の中央値を2倍以上上回る成果であり、労働市場の強さが継続していることを示しています。特に娯楽・ホスピタリティー分野で20万1000人の増加が観測されました。

【2023年8月の米国のADP雇用統計】
民間企業は17万7000人の雇用を増やしました。これはエコノミスト予想の中央値を下回りました。

【2023年9月の米国のADP雇用統計】
民間企業は8万9000人の雇用を増やしました。これは予想を下回る結果であり、労働市場の需要が鈍化している兆候を示しています。

【2023年10月の米国のADP雇用統計】
前月比で11.3万人の増加となりました。これは予想を下回る結果であり、労働需要の後退を示唆しています。雇用増は規模や業種を問わず全般に及び、教育・医療サービスや貿易・運輸がけん引しました。娯楽・ホスピタリティーも2022年初頭以来の小幅な伸びとなりましたが、専門職・ビジネスサービスは人員を削減しました。賃金の伸びも縮小しており、同じ職に留まった人の賃金は前年比5.7%、転職した人の賃金は8.4%上昇しています。

2023年11月の米国のADP雇用統計】
民間企業の雇用者数が前月比で10万3000人増加したという結果でした。これは市場予想の13万人増を下回る数字で、2023年9月以来の低い伸びとなりました。

2023年12月の米国のADP雇用統計】
民間企業の雇用者数が前月比で23.5万人増加しました。これは予想を上回る成果であり、10月以来の最大増加ペースでした。

2024年1月の米国のADP雇用統計】
民間企業の雇用者数は10万7000人増加しました。これはエコノミスト予想の中央値を下回る結果であり、労働市場の減速を示しています。特に大手企業の人員削減が今後数カ月の雇用市場に影響を及ぼす可能性があります。

【2024年2月の米国のADP雇用統計】
民間企業の雇用者数は14万人増加しました。これはエコノミスト予想の中央値を下回る結果であり、労働市場の減速を示しています。

2024年3月の米国のADP雇用統計】
民間企業の雇用者数は30万3,000人増加しました。これは市場予想(21万2,000人増)を大きく上回る成果であり、昨年7月以来の大幅増となりました。

失業率は前月から0.1ポイント低下し、市場予想(3.9%)よりも低い3.8%となりました。労働供給の改善に伴って、就業者が大きく増加したことが失業率の低下に寄与した形です。

平均時給は34.57ドルで、前月比0.1%増、前年同月比4.3%増となりました。賃金の伸びは2021年夏以来の低水準となりました。

この雇用統計は、労働市場の強さを示しており、金融政策にも影響を及ぼす可能性があるとされていました。

【2024年4月の米国のADP雇用統計】
民間企業の雇用者数は19万2000人増加しました。これはエコノミスト予想の中央値を上回り、前月分も上方修正された結果です。特に娯楽・ホスピタリティーや建設業で雇用が大きく増えましたが、情報産業では雇用が減少したことが分かります。

2024年5月の米国のADP雇用統計】
民間雇用者数は15万2000人増加しました。これはエコノミスト予想の17万5000人を下回り、1月以来の低い伸びとなりました。特に製造業では2万人の減少が見られ、これは昨年7月以来の大幅な減少です。

【2024年6月の米国のADP雇用統計】
民間企業は50万人近くの雇用を増やしました。これは過去1年余りで最速の増加ペースであり、労働市場の力強さが続いていることが鮮明になりました。平均時給も前月比0.4%増、前年同月比4.1%増と伸びが加速しています。ただし、この力強さによりインフレ圧力は根強く続くリスクがあり、米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策に関して慎重姿勢を強める可能性が高いです。